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アラキーン
アラキーン
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スフィル・ハワトのセキュリティ報告書より アラキーンには、現在もなお、数年前の戦争初期の傷跡が見受けられる。ハルコンネン家とサーダカーの軍隊を撃退したものの、辛勝であったことは否めない。町の大部分は現在も、廃墟のままである。 とはいえ、アラキーンはレト公爵の権力の座がそうであるように、しぶとく持ちこたえている。ハルコンネン家は、彼らの首都である趣味の悪い病害、ネオ・カルタグの建設を続行し、この状況に異議を唱えている。 戦争により荒廃した町には、暗殺戦の戦禍を逃れてきた難民が大量に流入している。アトレイデス軍には、スパイや工作員を見分けてふるい落とすだけの余力はない。不可能な命令を課そうとして自らを疲弊させてしまうよりも、容認できる範囲の秩序の乱れを許し、入念に計算して計画を練るべきであろう。 複数のハルコンネンのスパイを特定した。彼らを排除すれば、パイター・ド・フリースが素性不明の新たな諜報員を送ってくるだけだろう。ゆえに我々は、優位に立っていると思い込ませ、ハルコンネン家を泳がせておくことにした。つまり、敵のスパイに意図的に情報を流すのだ。 |
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